なぎさ薬局

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2021年1月4日明けましておめでとうございます?『Vol.10』

?明けましておめでとうございます?

今年もよろしくお願いします      キクヤ調剤薬局札の辻店一同

 

皆様には、健やかな新年をお迎えのことと存じます。
自粛モードの中、昨年の暮れに家の片付けをしておりましたら1940年頃(約65年前)の貴重なキクヤ薬局の写真が出てきました。
調剤薬局はまだ存在しませんし、もちろんドラッグストアもありません。キクヤは当時『街のくすり屋さん』として親しまれ、住民の井戸端会議場でもあったので、お買い物が済んでから何時間もおしゃべりが続くお客様も居られました。
写真にもあるように、薬局の左側に隣接してる白壁の土蔵を改装して調剤室として使用しておりました。

看板で分かるように町で8番目に電話☎を設置したので、電話番号が八番になってます

 

接客している薬剤師の後ろが蔵の調剤室への入口です

 


今の調剤室とは全く様相が異なり、漢方の原料である生薬を多種類在庫してた為に独特な漢方の匂いが充満していました。
解熱薬としての「犀角(さいかく)」動物のサイの角の薄切り。黒いポテトチップスのような見た目で、1袋3枚入りととても高価でした。地竜(じりゅう)はミミズの干物で解熱薬、熊の胆(クマノイ)は熊の胆嚢で健胃、牛黄(ごおう)は牛の胆石で降圧薬、スペイン料理パエリアのスパイスのサフラン、栗きんとんの黄色着色のクチナシの実(山梔子) ・・・。まだまだ書き尽くせないほど、奇妙な生薬がたくさん有りました。
さらに当時は汲み取り式トイレだった為、ウジ虫殺虫剤・ゴキブリ退治のホウ酸団子のホウ酸・ハエ取り紙・蚊取り線香・除草剤など、地域の公衆衛生に貢献していたように思います。
しかし、今では考えられませんが薬局の片隅にはタバコ販売コーナーがあり、小学生の私はお小遣い稼ぎでタバコを手渡しで売り、1日の売り上げの集計までしていました。今思えば何でも有りの時代でした。
調剤薬局が建ち始めたのが1970年代ですから、何でも有りの「町のくすり屋さん」から規制だらけの「調剤薬局」へ、わずか約30年で薬局のイメージは大きく変わりました。未来の薬局像がどのようになっているのか楽しみです。
地域の健康ステーションとして住民の皆様に信頼していただけるよう社員一同頑張って参ります。

ちなみに、キクヤ 沖野店の事務員の一人は1971年入社なので、勤続年数50年目です。まさしく「キクヤの生き字引」なので、キクヤのおもしろ話・裏話が聞けますよ。?

林寺享子

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